- 雨にも負けず - 東京ではね「早いね、もう2年だね」なんて言ってるんだ  違うよね 長い長い未だ始まらぬ2年間で 深い深い未だ進まぬ2年間で 惨い惨い未だ癒えぬ2年間で 辛い辛い未だ見えぬ2年間で 写真も愛も夢も流されて 庭も食器も口過ぎも飲み込まれて  泣いても泣いても涙が途切れない 誰にでも当てはまる訳じゃないだろうけど 俺は 信じる 人を救えるのは 人だけだ あの日多くの人が  人でありたいと声をあげたのは確かで 言葉に余るほどshockだったのも確かで  それこそ非力なのを承知で 手段も蛮勇もないまま 震える想い  どうにか伝えたくて 届けたくて 俺も絆を批判した一人だけど  経過した2年を振り返って 少しだけ分かる気がする 常識も義務も法も理性も越えた災害 現実を捉えられない中  絆と呼ぶしかなかったんだと  共感 共有 共同 共済 全く同じ環境や境遇や 痛み 悲しみ  歪みに立つ事はとても出来ない だからこそ  大きな被害がなかった場所からのyellや支援の決断や判断は  どうしたって慎重になるし 強張る 勇気の一歩は一段と遠のく  誰もが義勇兵として行動を起こせる訳じゃない あの人にしか出来ない事だらけだ  巨大すぎる相手だけに 個々の生活がある故に 難しい そう残酷で極めて至難 無念だけど自然の摂理には逆らえない やるせない 遣り場のない  感情はぼろぼろ ほろほろ 絶望の淵で何度も戻りたいと願ったろ  時計の針が戻らないと分かっていても 一生いつか叶うと願い続ける  それが人間だよ 祈りが木霊する 君の顔は老い知らずで 俺の記憶の中で  ずっとそのままで 時間が許すかぎり やれる事はやっておきたい  表現できる事は具現化しておきたい この止まない雨の所為なら それがいい 情緒も晴れず ずっと傘の下で それぞれの居場所から それぞれの距離から  それぞれの分野の中で それぞれの趣と対話しながら この止まない雨の所為なら それがいい 情緒も晴れず ずっと日本の下で それぞれの町場から それぞれの視点から  それぞれの埒の中で それぞれの事情と相談しながら  この止まない雨の所為なら それがいい 情緒も晴れず ずっと亜米利加の下で どうか 雨にも負けず 風にも負けず 雪にも夏の暑さにも負けず どうか 雨にも負けず 風にも負けず 雪にも夏の暑さにも負けず どうか 雨にも負けず 風にも負けず 雪にも夏の暑さにも負けず どうか 雨にも負けず 風にも負けず 雪にも夏の暑さにも負けず 2年目の雨音